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隣の家との境界が曖昧で一部が敷地に入り込んでしまっている場合、正しい境界にしてもらうには

今年で80歳になるAさんは、数10年間妻と2人きりで一戸建てに住んできました。
しかし、そろそろ生活や健康の面で不安になってきたため、息子の家族の家に引っ越すことを決めました。
そのため、今の自宅を売却することにし、改めて土地の面積を測りなおしたところ、隣の家の塀がAさんの土地に入り込んでいることがわかりました。
このまま黙って第三者に自宅を売却すれば、買主と隣の家がもめることになりそうです。
このような場合、自宅を売却するためにはどうしたらいいのでしょうか。
隣の家との境界が曖昧で一部が敷地に入り込んでしまっている場合、正しい境界にしてもらうには

いわゆる境界という、隣との境を曖昧にして建てているというのは結構あります。
家は新築したりするので、そういうことはあまりないですが、土地というのは昔からあり、昔の測量技術により土地の面積が変わってきてしまうことがあります。

土地や家を売却する際には、買主と隣の家がもめてしまうようになることは極力避けるべきです。
隣との土地の境がきちんとしているという前提に立って測量をしなおしたら、塀が越境しているということがわかったということであれば、その塀を何らかの方法で取り除いてあげないと買った人が困ってしまいます。

これにはいくつか解決方法があります。
まず今の塀を取り壊してきちんと境のところに作り直すという方法ですが、塀を取り壊して作り直す費用の負担をどちらがするかの問題が生じてきます。

あとは、越境している部分を隣の方に買い取ってもらうという方法もありますが、買い取ってもらうのにもお金が必要なので、隣の方が買い取れるほどの資金あるかどうかということになります。
買い取ってもらうことになった場合は、その土地の値段は最終的には2人の間で決めることになります。土地の値段には一応の相場はありますが、相場通りの金額でなくてもお互いが合意すればいいということになります。

ほかの解決方法としては、越境している部分を贈与してしまうという方法もありますが、贈与した場合には贈与税がかかる可能性があります。

他には、登記簿に土地の面積が記載されており、それが本当の実測面積と同じとは限らず、かなり違っていることもありますので、その登記簿の面積あるいはその測りなおした面積で売却するのも1つの方法です。

いずれの方法でも、いろいろと一長一短があるので、当事者同士で話し合って解決するしかありません。

どの方法を採用するにしろ、隣の家との境界の問題を解決しなければ、問題を先送りしてしまうことになるので、今すぐに境界の問題を解決できない場合には、お互いに将来きちんと塀を壊して作り直すとなどの内容の合意書などを取り交わすのがいいのかと思います。
ただし、その合意書は隣の家との合意であり、新たに土地を買った人の問題でもあるので、買った人にもその合意書の内容が有効になるようにしないといけません。

 - 不動産に関するトラブル

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